コミュ力の上げ方をまとめた
2017/01/09
どうすればコミュニケーションをうまくとれるか。
このような話はいつも話題にのぼりますが、根本的な部分に触れられることはありません。
もしあなたがコミュ力を上げたいのであれば、
コミュニケーションとは何か
ということをしっかり理解しなければなりません。
本質に気づくことで上達の仕方がわかりますし、改善されることであなたの実力が急上昇するのは言うまでもありません。
コミュニケーション力についてはさまざまなところで語られます。
しかしながらそれという形で明文化されることはなく、「なんとなく察しろ」となることが大半です。
そう、みんな「コミュニケーションが何たるか」については教えてくれないのです。
この記事ではコミュニケーションの本質を解説し、改善策も説明します。
ここに書いてあることを素直に実行することで、あなたのコミュ力があがることまちがいなし!
上達するころには見える世界、はたまた生活そのものが変わることでしょう。
コミュニケーションそのものについてはマニュアル化されないため、この記事では論理的に、かつ言葉で記述しています。
Contents
そもそもコミュニケーションとは?
コミュ力という言葉は広く使われます。日常の会話から就活、恋愛までその用途はさまざま。
そのためそれが意味するところもコンテクストによって異なります。
就活であれば話の内容を理解できるか、恋愛においては好きな子とちゃんと話せるか。
しかし、どのような使われ方においても共通点はあります。それは
- 相手の考えをくみ取る
- 自分の言いたいことを伝える
という2点です。
コミュニケーションは日本語に直すと「意思疎通」。
ちょうど上のふたつのことをあらわしています。
では、意思疎通するには何が重要か。
結論からいえば理解力です。
相手の考えをくみ取る
「相手の考えをくみ取る」ということについては、あなたがいかに相手のことを理解しているかが重要。
相手がどのようなひとなのか。自分との共通部分・共通して取り組んでいることは何なのか。
相手は何を言おうとしているのか。相手は何を望んでいるのか。
これらはすべて、相手の持っているものについてのことです。
「あなたはだぁれ?」というように相手のことを考え、理解しようとし、相手の立場になって考える。
これを意識することで、相手によるものについては理解できます。
どうすればこういうのがわかるかといえば、相手の日々の行動を観察すること。
これでもかというほど細かく観察してみてください。
一見していつもと同じように見えても、1日1日ごとにちょっとした変化が存在するもの。
調子のいいとき悪いときなんかは参考になるはずです。
ただし、こういうのをやるのはまずは自分と仲がいい相手からやるといいでしょう。
仲がいいということで余計な拒絶心がなくなり、より集中して相手のことを観察できます。
観察にあたって余計な拒絶心や先入観なんていりません。
客観を重視して相手のことを見るようにしましょう。
相手の話を聞くにあたっては、論理構造に着目するとイイ感じ。
話の論理構造がわかれば、相手が何をいいたいのかがわかるはずです。
相手の考えを汲み取るのがうまいひとは、こういうのを無意識のうちにやっています。
すなわち話の概要を論理的に見ることで、言いたいことを瞬時に理解しているのです。
自分の言いたいことを伝える
「自分の言いたいことを伝える」というのは自分に関することです。
コミュニケーションでは、自分サイドについても理解しておくことは欠かせません。
あなたは相手からどのように見られているのか、どのようなひとだと思われているのか。
受け取られ方を理解できれば、改善すべき点も見つけやすいです。
自分のことは自分がいちばんよく理解しています。
あなたのコミュニケーション力を改善できるのはあなただけ。
もっといえば、あなたを魅力的に見せられるのもあなただけなのです。
自分をどう見せるかのコントロールができれば、必然的に自分の言いたいことをうまく伝えられるようにもなります。
コミュニケーションにもある種の化かし合いみたいなものはあって、「自分は相手にどのように映るのか」を意識できればかなり楽です。
そういうのがわかってくれば、「自分が言おうとしていることはどうすれば伝わるのか」というのも自然とわかるはず。
そこができるとできないとではあまりにもちがいます。
また、自分のやっていることをちゃんと理解できれば、伝えるにあたってのエネルギーも低減できます。
自分が言いたいことをうまく伝えるには
- 自分がやっていることは一般にはどう呼ばれることなのか
- わかりやすい例はないのか
という点を考えるといいでしょう。
これらがパパッと出てくるようになればゼロ秒思考のごとくアイデアがどんどん出てきますし、何より言いたいことをどう伝えるべきかが瞬時に出てきます。
具体例を知るというのは、努力値みたいなものがあります。
話題になるものおよびそれに関連するものについては、覚えることでなんとかなるものも多いです。
それらは知識レベルの話であり、調べて覚えることでなんとでもなるもの。
ホント覚える覚えないの差ですが、そこで努力することで具体例を覚えられ、結果としてわかりやすい例を提示できるようになります。
みんな教えてくれない
上記のようなことは、リアルでは誰も教えてくれません。
自分で情報収集を繰り返し、実践してようやくわかるようなことです。
あなたの身の回りで、はたして誰がこのくらい詳しく教えてくれたでしょうか。
誰もやってくれませんでしたよね。
それだけみんなコミュニケーションに関する議論が苦手で、ごく一部の限られたひとだけがそのノウハウを知っているというのが現実です。
まあそもそもの話、マニュアル化することそのものが面倒な行為ですからね。笑
マニュアル化は慣れると楽なのですが、慣れていないと細分化するのがむずかしく、教えられるレベルにも到達できない。
教えるのにも時間がいるので、教えてもらえること自体が本当にまれなのです。
こういうのはお金や儲け話というのと似ています。
自分でそのやり方を知らなければ実行できませんし、知っていてもよっぽどのメリットがない限りは教えるものではありません。
もしあなたが頭を下げて教えを乞えば、もしかしたら教えてくれる「かも」しれないぐらい。
結局は自分であれこれ勉強し、実践することでようやく身につくものなのです。
最初のうちは苦労するかもしれません。
しかしコミュニケーションの本質にあたる部分さえつかんでしまえばあとは簡単で、思い通りにコミュニケーションできます。
勉強にあたっては読書がカギ。
こういうのは意外とビジネス書が役立つもので、お金持ち本、出世本なんかを読めば見えてきます。
ホント、お金稼ぎや出世とコミュニケーションのあいだには何の関係もないように見えるでしょう。
しかし現実としてそうなっています。
これもよく考えればわかることで、
- 相手に何が伝わるのか
- 相手にどのようなメリットがあるのか
- 貸し借りが基本
というのはコミュニケーションの基本であり、かつコミュニケーションはお金稼ぎや出世に必須のツールだからです。
わたしもコミュ障からの脱出を経験した当初は、本当に不思議な気分でした。
「自分は単にビジネス書を読んでいるだけだ。なのになんでコミュニケーションが取りやすくなっているんだろう。」
よくよく考えて見れば上記のようなことで、聞き手や受け手のことを考えることが重要というのに気づけたためです。
本質に気づいてしまえば「あ、なんだ。こういうことなのか。」と思うことでしょう。
コミュニケーションの本質というのは意外と簡単で、それがわかれば「あのひとがモテるのはそういう理由からか」と考えられるはずです。
本を読んで勉強したら、あとは実践あるのみ。
読書によって知識をつけたあなたであれば、反省することも容易でしょう。
できない自分と向き合うのは多少辛いですが、そこは我慢。
そこで向き合うことによって、自分の欠点に容易に気づくことができます。
ひとつおもしろいことをいうと、コミュニケーションや恋愛の本って、実は出世やマーケティングの本と似ているんです。
書いてあることのテーマはちがえど、根本的には人対人。
論理構造に類似性は多数見受けられますし、ちがう点を探すほうがむずかしいぐらいです。
コミュニケーションや恋愛の本を読んで飽きたひと、効果がなかったひとは、ビジネス書や自己啓発本を読んでみてはどうでしょうか?
メタ的な視点から考えることもできるので、すっと理解できます。
誰かに仕事をたのむとき、あなたはその仕事をマニュアル化できますか?
実践にあたっては、やってみるといいことというのが存在します。
それは「マニュアル化を意識して、仕事を任せる」というものです。
別にお金が絡むことでなくても構いません。
ここで着目しているのは「わかりやすく説明する」ということです。
あなたは自分以外のひとに対して、どの程度わかりやすく自分のやっていることを説明できますか?
誰かに何かを任せるにあたっては、説明がともないます。
そのときに相手にわかるような形で説明できれば、理解にもそこまで時間はかからないでしょう。
逆に自分にしかわからない形であれば、説明だけで何時間もかかってしまいます。
マニュアル化して手早く説明できるようになれば、それはコミュニケーション能力がついている証拠。
そのためには自分が何をしているかを、簡潔かつ普遍的な形で説明できなければなりません。
極端な話、数式やソースコードを提示して終わりというのでは相手に伝わらず、結果として引き継ぎそのもので時間を消費してしまいます。
記号や数式だけでなく、日本語も入れての説明が望ましいです。
実際、やっていることを言葉で説明するというのは相当な努力がいります。
マニュアル化が簡単であれば誰も苦労しませんし、そもそもマニュアル化なんていう言葉すら生まれてません。
言語化するにあたっては仕事の本質を理解する必要がありますし、またひとにわかるような言葉で説明する必要がある。
わかりやすい例を覚える以外にも、失敗をたくさん経験するということが求められます。マニュアル化において、わかりづらい点を把握するというのは非常に有効です。
そうはいっても、大半のひとがその点をおろそかにしてしまい、「フィーリングで覚えろ」「察しろ」という傲慢な姿勢で説明してしまいます。
コミュニケーションにおいて傲慢さは致命的です。
あなたが相手に対して不誠実かつ高圧的な姿勢を見せたらどうでしょうか。
相手としては理解する意欲を失いますし、肝心の説明もわかりにくいものになってしまいます。
わかりやすく説明するというのは慣れるまで苦労するものですし、引き継ぎに力を入れるひとなんてほとんどいません。
しかしながら優しい態度で接し、わかりやすく説明することで何倍も時間を短縮できるのは事実。
ちょっと苦労することでその時間が何倍にもなって返ってくるもの。場合によってはお金がついてくることも。さらには仕組みづくりの基本であり、事業売却の話なんかではよく出てきます。
そのすばらしさに気づければ、コミュニケーション上達の意欲が自然と出てくるものです。
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聞き上手・訊き上手になろう!
また、聞き上手になるというのはコミュニケーションの基本です。
これはさまざまな本で紹介されており、知っているひとも多いでしょう。
その「聞き上手」というものですが、情報収集という観点から見てみると意外なことがわかります。
聞き上手になることの何がいいかといえば、ズバリ
いい情報が手に入りやすくなる
ということです。
正確には、いい情報を話してもらいやすくなるというもの。
いい情報というのは誰かからもらうものであるため、相手が話す時間を増やすことがカギとなります。
儲かる情報、スキル上達のコツ、便利なノウハウ。
これらはひとから聞くのが手っ取り早いです。
同じ時間話すにしても、自分が聞く側に徹すればそれだけ多くの情報を提供してもらえます。
提供してもらえる情報のなかには、あなたが困っている問題を解決してくれるものも少なくないでしょう。
武勇伝を聞いてあげれば、頼んでもいないのにオイシイ情報を持ってきてくれます。
さらに、慣れてきたら「目的の情報を喋らせる」ということも覚えましょう。
これを覚えることによるメリットは大きくわけて2つあって
- 狙っている情報の入手
- 相手の問題点に気づかせる
というのがあります。
前者は自分の狙っている情報について、誘導して喋ってくれるように質問しましょう。
相手に気づかれないようにやるのがポイントで、マスターすればオイシイ情報が手に入る機会を増やせます。
細かなノウハウ、出来事の詳細については、あんまりネット上に出回ることはありません。
そういうのは会話によって手に入るもの。
聞くとすればそれとなく聞き出し、こちらの考えていることがばれないように質問をする。
結果を出しやすいひとというのは、この辺の情報収集が上手です。
後者はコーチングと言ってもいいでしょう。
後輩や部下に対して問題点を自分で気づかせられれば、その分自分が楽をできます。
問題点や欠点、解決方法を、あなたがそのまんま教えるのは楽です。
そこまで考えなくてよいので、具体的な情報を与えてやればすぐに終わります。
しかしそれでは問題を対処する「方法」を覚えることはないでしょう。
問題が起きたときというのは成長のチャンスであり、魚を釣るのではなく釣り方を教えたほうがよいのです。
誘導的な質問によって問題点に気付かされれば、相手は思考パターンを覚えてくれます。
質問に対して考えさせることによって、質問の意図を理解し、本質に気づけるもの。
マニュアル化と組み合わせることによって大きな効果を発揮します。
読書は意外と役に立つ
コミュニケーションにおいて読書は重要です。
読書をすることによって情報や知識そのものが手に入りますし、また質問や説明用のフレーズも手に入ります。
専門的な知識や情報が理解度にむすびつくのはいうまでもありません。
世の中には知っていることで解決できる問題というのが多数存在します。
自分が疑問に思うところなんかはみんなも疑問に思うものなので、そこを詳しく調べられれば質問に対してわかりやすく答えられるでしょう。
読書によって知識をつけることは、それだけ使える道具を増やすということなのです。
また質問や説明のためのフレーズが手に入るというのも見逃せないでしょう。
質問や説明はコミュニケーションであり、相手に伝わりやすい形式というものが存在します。
本の内容というのは、読者に対してわかりやすく書かれているもの。
著者や編集者は読む側のことを想定して書いているので、最初からわかりやすい表現を用いて書かれているのです。
あとはそれをマネするだけでよく、ブログパーツのごとく表現を使うことで「わかりやすい説明」が実現できてしまいます。
さらには、先ほどの「聞き上手」についても、読書の効果は大きいです。ってか欠かせない。
読書が聞き上手のどこに役立つかといえば、聞くべき質問を見つけられるという点。
本を読んで勉強し、それと自分のやっていることを照らし合わせれば、おのずと欲しい情報も絞り込めるもの。
当然ながら、それによって相手の話の聞きどころもわかるため、相手に好印象をもってもらいやすく、オイシイ情報も聞き出しやすい。
つまりは聞きどころ・訊きどころがわかるため、話を聞く側であっても読書はプラスにはたらくのです。
読書の効果は予想以上に大きいもので、やるとやらないのとではぜんぜんちがってきます。
特にマニュアル化、わかりやすい説明については、読書するのが欠かせません。
本を通じて考え方や表現を吸収し、いいフレーズの引き出しを作れればしめたもの。
わかりやすい説明にとどまらず、ひとが動く仕組みそのものも作れてしまうのです。
このようなことから、みんなが遊んでいてもあえて読書に時間を使うことを、わたしはおすすめします。
世の中は娯楽にかんする情報であふれている一方、勉強することの大切さなんてものはあんまり語られません。
しかし、大人になっても遊ぶことを実現しているのはどのようなひとかといえば、読書する習慣があるひと。
読書という地味なことを習慣化しているひとが重要なコミュニケーションをものにし、遊びの時間がある生活を実現しているのです。
見た目も含めてのコミュニケーション
コミュニケーションはトークスキルさえあればいいと思うひとは多いです。
現に話すことに関する本は相当数売れており、読書が趣味なひとにコミュ力関連の本について訊いてもトークスキルがテーマの本を紹介されるばかりです。
しかしながら実際には、見た目は想像以上の効果をコミュニケーションにもたらします。
わたしたちが見た目から受ける影響というものは大きいです。
怖そうなひとを目の前にすればビビってしまいますし、オタクっぽいひとがいれば「オタクにちがいない」と思ってしまうもの。
見た目がコミュニケーションに影響しないということはないのです。
もし見た目がコミュニケーションに影響しないのであれば、怖いひとの前でも平然としていられるでしょう。しかし実際には早く立ち去りたいという気持ちでいっぱいなはず。
それほどまでに見た目の効果は大きく、やり取りに影響するものなのです。
だとすれば、自分がいいひとだと「感じてもらえる」ように、見た目を整える必要があります。
見た目といっても清潔感が重要なのはなんとなくわかるでしょう。
清潔感を上げるというのはそこまでむずかしいことでもなく、すぐにでも実行できるはず。
これを読んだ直後から実践できます。
見た目は関係ないというのは、庶民の願望にすぎません。
そのようなことが語られる場というのはたいていマス向けのメディアであり、テレビやメジャーなウェブサイトです。
それらのメディアが大衆向けである以上、ひとびとが「そうであってほしい」と思うような情報を提供するのは当然のこと。
大衆向けのメディアというのはそういうものなのです。
コミュニケーションに見た目が影響するというのは、わたしたちはいつものように感じています。
それに気づけるかどうかというのは重要で、もし気づくことができれば「ひとは見た目じゃない」のような言葉も願望だと気づくはずです。
コミュ力を上げたければ消費者になってしまってはダメで、いい感じの会話を提供できるような「提供者」になることが重要。
コミュニケーションというのもある意味でクリエイティヴで、相手が望むものを考えて作るというのは予想に反して楽しいです。
コミュ力も実力のうち
自分の評価にコミュニケーションが関係ないと思うひとも注意が必要。
誰かを評価するという行為そのものはコミュニケーションなので、本質的にやるべきことというのも前述の見た目重視と似ています。
仕事ができる、能力があるというのも、所詮は評価材料のひとつです。
つまりは見た目と同じで、評価にかかわらないわけがありません。
相手が何を望むのかを考え、愚直にそれを提供すればよい。
そこで「能力を評価すべきだ」みたいなべき論を持ちだしてはダメなのです。
相手が自分を評価する材料というのは、必ずしも個人の能力とは限りません。
まわりとうまくやる協調性だったり、初対面のひととうまく話せるコミュ力だったりもします。
表面上は実力主義が語られている場合でも、それらがかかわってくる可能性は否定出来ない。
複数人で協力して成功させるにあたってはコミュ力が重要で、個人のアウトプットとの差を作り出すと考えれば、何の関係もないとはいえません。
その差によって評価が上がるというのも当然のように考えられます。
つまるところ、どんな場面であれコミュニケーション力はあった方がいいのです。
あるとないのとではあった方が「断然」よくて、それによってひとを動かすことができます。
相手を思い通りに動かせるようなコミュニケーションがとれれば、その分大きいことを成し遂げられるでしょう。
人事をするにあたっては成功をもって評価することも多いので、やはりコミュ力はあった方がよいのです。
ここでちょっと補足しておくと、コミュニケーションとマーケティング感覚は似ています。
特にマーケティング感覚という言葉はわかりやすいです。
相手が何を欲しているのかを考えるのはマーケティング感覚そのものですし、評価のされ方もこれまたマーケティング感覚が求められる場です。
つまりは市場(相手)の要求を感じ取るのがコミュニケーションであり、マーケティング感覚ということばで置き換えてもそこまで矛盾はありません。
ノートやホワイトボードを有効活用
上記のことを実践するにあたってはノートやホワイトボードを使うと便利です。
会話の流れや議題を考え、会話をシミュレーションするというのを簡単に行なえます。
コミュニケーションにおいて求められるものをはじっこの方にメモしておき、会話をフローチャートであらわすようにすれば、おおまかな流れが見えるでしょう。
そのような予想を立てれば取るべきコミュニケーションの形というものも見えてきますし、それによって相手と自分の両方が気持ちよくやりとりを終えられます。
予想される質問をまとめておくというのはこれと似ています。
すなわち、聞かれることに対して適切な答えを持っておき、それを本質的に理解する。
やっていること自体はノートやホワイトボードと同じで、単に形式がちがうだけです。
つまるところ、コミュニケーションについてはシミュレーションが有効なのです。
これからなされるコミュニケーションに対してある程度予想を立てておき、されるであろう質問について答えを準備しておく。
そこに「どんな服を着て行ったらいい」「相手は何を求めているのか」を書き出すことで、よりよいシミュレーションが可能。
書きだしたらあとはひたすらルールを覚え、本番に備えるだけです。
ホワイトボードやノートに書き出すことについては、一覧性や視認性というのもメリットです。
書き出すことでおおまかな流れや問題点をわかりやすい形で覚えることができ、それによって効率よくコミュニケーションでやるべきことがわかります。
特にMECE(モレなく、ダブりなく)ができる点は強いでしょう。
余計なミスや考え忘れを防ぐことができるので、やっておいて損はありません。
アナログでもいいじゃないか
ノートやホワイトボードと聞いて、「アナログなものなんて時代遅れだ」みたいに考えたひともいるでしょう。
しかしデジタルにしろアナログにしろ、所詮はツール。
使いやすいもの、見やすいものを選んだ者勝ちなのです。
タブレットが普及している、便利なアプリが普及しているとはいえ、いまだにアナログな道具の持つ力は強いです。
一覧性や使いやすさという点では圧倒的にアナログな道具のほうが上。
ツールやプロセスにこだわって、肝心のシミュレーションがうまくいかないというのでは本末転倒。
そこは迷うところではありません。
たしかに、アプリやデバイスを使いこなせばデジタルでもできないことはないでしょう。
しかしながらそれには安くない出費がともないますし、何より手段の目的化という点でお金の使い方がまちがっています。
余分な機器にまわす分のお金があるのなら、本を買うのに回したほうが利回りは断然上。
コミュニケーションを円滑に進めるためのシミュレーションにおいて、アウトプットに使う道具に不要なこだわりを持ってはいけません。
そういうところにヘンなこだわりを持つようでは、コミュニケーションを取ることそのものもむずかしいでしょう。
コミュニケーションは本質を見ぬいてなんぼのものであり、余分なものはない方がいい。
道具や過程にこだわる姿勢が染み付いてしまうと、肝心のコミュニケーションでおかしなことを言うハメになるでしょう。
一事が万事、コミュニケーションはそういうところからはじまっているのです。
結果は準備の段階で決まっている
本番のコミュニケーションが重要なほど、このようなシミュレーションは効果を発揮します。
人生を変えるような打ち合わせであれば、必ずシミュレーションをしておくべきでしょう。
打ち合わせがどのように進むかは準備の段階から決まっているようなもので、シミュレーションしたり交渉材料を揃えたりといったことがどれぐらいできるかは結果を大きく左右します。
「結果は準備の段階で決まっている」
この言葉は覚えておく価値があります。
いくら成功には運がつきまとうとはいえ、確率を操作することはできるでしょう。
保険に保険を重ねるかのごとく、ちょっとミスしても大丈夫なぐらいの設計をすべきです。
交渉が交渉以外のところの影響を受けやすいように、コミュニケーションはコミュニケーション以外のものによる影響を受けやすいです。
本番ではただ相手と話すだけといっても、それに向けての準備の段階からはじまっているのは否定できません。
動じない人間力というのは一朝一夕には身につきませんし、交渉材料を揃えるのはコミュニケーションを取ることの何倍もの時間がかかるもの。
それらをすべてこなすのは面倒ですが、やればやっただけ本番がうまくいくのです。
ノートやホワイトボードで考え、相手の反応をシミュレーションするというのは、かなり面倒くさく感じるでしょう。
しかしそこで妥協してはダメで、納得できるまでやる必要があります。
「この時間までこれだけのことをシミュレーションする」ぐらいはやって当たり前で、それでこそ本番で安定するもの。
「シミュレーションが人生を変える」と考えれば、自然とやる気が出てくるはずです。
まとめ
コミュニケーションについてはさまざまなことが言われますが、基本的には上記の内容を理解し実践することで問題ありません。
仕事から恋愛まで、基本的には人対人。まさに意思疎通です。
そうであればこそ相手や自分、議題の内容を理解するのは重要なわけで、相手のことを考えた説明がカギを握ります。
上記の内容は、本当に単純で、理解もそれほどむずかしくはありません。
しかしエネルギーがいるのは事実。
はじめたばかりの頃は慣れなくて疲れるでしょうが、愚直に続けることで効果があらわれてきます。
コミュニケーションがうまいひとは、上にあげたことを無意識にやっているはずです。
わかりやすく説明するというのを自然体でできるからこそうまくいきやすいのであって、ある程度までは再現できます。
ここがうまいというのを見つけたら徹底してパクり、意識的に実践していくといいでしょう。
いくらコミュニケーションとはいえ一定レベルまではマニュアル化可能で、ルールを見つけたらひたすら実行していくだけです。