人間関係とコミュニケーションの教科書

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勉強には積極性がだいじ 大学をブラックと言っているうちは成長できない

      2016/09/11


大学の授業には学生実験というものが存在します。
そこで課されるレポートは、学生たちを悩ませるもの。

特に理系学部はそれ関連で「○○学部はブラックだ!」みたいなのが常にウワサされています。

ブラックブラック言われる様を見ていて思うのが、

みんな、学生実験の価値を知らないんだなぁ

ということ。

学生実験は、一見すればどうでもいいレポートを課しているようです。
研究室に入ってから勉強し直すのを考えればなおさらのことでしょう。

そのようなものが原因で徹夜というのがザラにありますから、いいイメージを持たれないのも当然のことです。

しかしビジネスという視点を加えると、評価が180度変わります。

 

実はヒントだらけ

単に研究をしたい、そもそも勉強がイヤだ。
このようなひとにとっては、実験は邪魔でしかありません。

ところが、ビジネスというものを考えるうえでは学生実験は結構いい情報商材だったりします。

幅広い分野の知識を、事細かに教えてくれる。
原理原則のレベルから教えてくれるので、理解もしやすい。
さらに実際に機器を扱い、その値段が学費に比べてとんでもなく高いことも。

そこに考察で調べ物が入り、実用面ではどのように使われているのかを勉強させられるわけです。

理系学部出身のひとは思い出してみてください。
自分には必要ないと思うような分野のことまでやらされたりしましたよね。
やっている当時は早く終われの連続だったでしょう。
しかしそれによって幅広い分野を勉強できたのも事実。

そして、さまざまな分野について調べるうちに、実験で扱ったものがどのように使えるかがわかってきます。
分野ごとのニーズが見えてきたり、いくつかの知識を組み合わせて使えるものが浮かび上がってきたり。
いろいろな形での気づきがあります。

気づいたことをさらに掘り下げて勉強していくことで、「これ作ったら売れるのでは?」というものが見えてくるでしょう。
いわば発明品というやつで、アイデアを誰よりもはやく形にした者が勝つ世界。

「儲けたいなら科学でしょ」と言うように、科学は儲けるための強力な武器です。
ビジネスチャンスを狙うひとは、常に注目している分野。
起業家にとって科学は必須アイテムです。

学生実験はそのアイデアの元となる知識を、これでもかというほど提供してくれます。
バカ広い範囲の内容を、たったあれだけの学費で勉強できる。
得られるものに対してアホみたいに安いですね。

 

今思えば、お値段以上だった

実験に使う機械、学生じゃ普通は買えませんよね。
しかし学生実験という名目のもと、そのバカ高い機械を解説付きで自由に触ることができる。
百聞は一見にしかずの原理で、実際に触って動かすことの方が何倍も理解しやすいです。

お試しですら結構な値段がするはずなのに、それをタダ同然で使わせてもらえる。
これのどこが「損している」のでしょうか。
客観的に見れば、安すぎるとしか言いようがありません。

何千万何億とお金がかかるはずが、たった数十万の学費で好きに触らせてもらえる。
そのような性質をもつ学生実験は、どう考えてもお値段以上。
いくら質がいいといってもよすぎるでしょう。笑
情報商材のなかでも飛び抜けたパフォーマンスです。

 

まだブラックとか言ってるの?w

投資家的な考え方だと上記のようにその価値に気づけるのですが、消費者的な考え方だとおそらくは気づけない。

これもある意味では当然のことでしょう。消費者は消費することしか眼中にありませんから。
彼らにとって、遊びを脅かす存在は何であれ悪なのです。

学生実験そのものはキツいですが、それでも初歩的な勉強に過ぎません。
あんなのでギブアップとかいってたら発明品とかムリです。

イノベーションというのは離れた分野の知識とふれあう時に起こるのであって、自分の好きな分野だけやっていては到底不可能。
キツいながらもベースとなる知識をつけることによって、ようやく発明ができるようになります。

チート級の価値がある情報商材を目の前に、ブラックブラック騒ぐ大学生たち。
豪華な消費生活にあこがれを抱き、自分の生活を害するようなものに対してはすぐブラックといって遠ざけてしまう。
そんなのではチャンスが逃げていきます。

ビジネスという観点からコスパを考えた場合、とてもブラックだなんて言葉は出てこないでしょう。
物の価値はひとによって異なりますが、消費者か投資家かという区分で分けるのには一定の合理性がありそうです。

 

受け身の人間には教えてくれない。それが大学

大学は自由です。
やることやっていれば文句は言われませんし、夏休みや春休みも長い。
それゆえに自律能力が求められます。

2ヶ月もある休みを生かすには、自分から動かなければなりません。

大学は自由で、設備も整っている。ですが自分から学ぼうとしない限りは何も得られないのです。

ブラックブラックいって消費したがる学生には、大学はなにも教えてくれない。
これが真実。

そもそもの話、知識や情報を与えられるものとしている時点でダメなのです。
有益な情報は自分から取りに行くものであり、自然に与えられるものではありません。
そのような情報を受け身の人間に教えてくれるほうが不思議です。

実験にすら消極的な人間が、実験から何かを得られることはないでしょう。
知識を与えられることに慣れてしまっていて、自分から探すということをしない。
そのような人間が、学生実験という情報商材を使いこなせるはずがありません。

 

まとめ

大学生の大半は消費者です。
消費者が時間とお金を取られ続けるだけなのは、どこに行っても変わりません。

学生実験、もっと言えば大学という情報商材が、消費者に使いこなせるということもない。

そして「大学はこんなものだったのか…」とうつ病になるわけです。

リテラシーがあって積極的なマイノリティが、富の大半を稼ぐ。
この原理がある以上、大学を使いこなせないひとが多いのも当然のこと。
お金儲けの構造が何百年も変わらなかった以上、これもなるべくしてなったのです。

おそらく、理系学部を卒業したひとのほとんどが実験の価値を理解することはないでしょう。
みんなチャレンジしようとすら考えませんから。
多くのひとにとって、大学はブラックなもので終わってしまいます。

そしてこれが変わることは、当分の間はないはずです。

 

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