バイドゥのアプリ問題に見る、無料であることの弱点 私がiPhoneを使う理由
2016/09/11
中国のバイドゥ(百度)のアプリに問題が見つかった。
MoplusというAndroid向けアプリ開発ツールが、バックドアを作ってしまうことが発覚した。
バイドゥは以前にも日本語入力情報をサーバに自動送信するようなソフトを作っており、今回がはじめてというわけではない。
このことに対し、日本では中国批判が相次いでいる。しかし、もう少し視野を広げてやらないと問題の本質が見えてこない。
確かにバイドゥが悪いのは事実ではあるが、そもそもの話ソフトを提供しているのはGoogleであり、またAndroidというOS自体も無料のものである。
Androidは無料であることとともに、開発者側で自由にアプリを作れるような仕組みになっている。
そのためAndroid搭載の機器というのは品質が保証されておらず、今回のような問題が発生するというのも必然的である。
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無料と有料の差
Androidが無料のものであるのに対して、iOSは有料である。Appleの製品はちょっと高いものの一定の品質が保証されており、説明書がなくても使えるほど操作も簡単である。
アプリに対しても監視が行き届いており、悪質なアプリは全くと言っていいほど存在しない。iOSが有料な分Appleが責任を持って管理しているため、消費者は気持よくiPhoneを使うことができる。
このような点においては日本の消費者は敏感で、日本のiOSのシェアは40パーセントを上回っている。
逆にAndroidのシェアは50パーセントちょっとしかない。これほどiOSのシェアが高い国も珍しい。
無料のものというのは品質の保証義務がない。そのため不具合があったとしても作者は必ずしも対応する必要はない。
お金がかからないということは責任がないということを表しており、消費者はそれを受け入れる必要がある。
いくら自由に開発ができるとはいえ、それは品質を担保しないのである。
今回の事件に関しても無償の環境上での出来事であるので、起こるべくして起きたということができる。
だから私はiPhoneを使う
私個人としてはAppleの開発スタンスに賛成で、値段に見合った質があるため携帯電話もiPhoneを使っている。iOS自体は使いやすく、アプリまわりでの警備も厳しいため、使い心地は良い。
有償OSであることのメリットは大きく、徹底的に考えて作られているのがわかる。
無料のものには責任が伴わないが有料であれば責任が伴う。
お金を取るということはそれだけの責任を負うということであり、それだけいいものを作らなければならない。
iPhoneが使いやすいというのもOSが有料なためであり、これによって使いやすさが保証されている。
これに対し、無料のものは何かが保証されているわけでもない。
無料のものを扱う際にはこのことに十分気をつける必要がある。